大阪城の石垣を支えた島の石

石の話のなので

興味がない方はスルーでお願いします









一昨日のNHK「解体キングダム」で

熊本城のもろもろを放送してましたが

石垣も取り上げられてましたね


熊本城の石垣に使われている石が

どこから運ばれてきたのか

わかっていないそうで

それでもあれだけの石垣なんだから

多くの場所から運ばれたと思いますよね


さて

大阪城の石垣に使われた

小豆島「天狗岩丁場」

そのシンボル的存在の「大天狗岩」

写真では大きそうに見えないけど

高さ17m 幅 8m 奥行き12m あります

分割するために打たれた

クサビあと(矢穴)がほとんどの石に残っています

削げ石(そげいし)といわれる

石を切った後の残石

小天狗岩

見上げると岩の上部にも矢穴が確認できます

(よく見えなくてごめんなさい)

なぜこの高さに矢穴があるのか?

はしごをかけて下から上に矢穴を打ち込んだのか

それとも石を動かしてこの状態になったのか?

それはわからないようです

小天狗岩と後ろの岩がくっついたような感じですが

通り抜けられます

割られたままの種石

黒田家の代表刻印とされる

〇にの刻印が刻まれた残石があります

この印があることで

たしかにここで黒田家が採石したという

証しとなっている


大阪城の石垣

東内堀から天守閣を見上げたところにある

石垣にも

この刻印があるそうです

大阪城を訪れたときに

探してみるのも良いかも

写真中ほどの丸いのが

産まれる花崗岩(コアストーン)

小豆島の石垣の石は花崗岩

花崗岩は地下深くマグマが冷えて固まった岩で

風化しやすい風化花崗岩と

未風化花崗岩(硬いコアストーン)で構成されているそうです


築城の石垣として用いられたのが

コアストーン

風化花崗岩が崩れていくと

この写真のように

中から丸いコアストーンが現れる

これが卵が産まれるように見えます


ぐるりと回って

大天狗岩に戻りました


400年前に島々の石を切り出す技術と

海を越えて石材を運搬し

戦国大名たちの威信をかけて築城した大阪城


瀬戸内の島々が重要な役割を担って

石材の切り出しをしたことが

この場所からうかがい知ることができます


小雨の中この場所を見学して

レンタカーを返却後

土庄港から高松へ行きます